《MUMEI》

粉雪の舞う中で、真っ白なコートをお召しになってクルクルと踊ってらっしゃる花禀様は──まるで天使のようで‥。





純白の天使のようで‥。





「篠河ー?」

「ぇ‥はいっ、何か──」

「ボケッとしてないでこっち来なさいよ」

「───────」





本当に、キラキラしてらっしゃる。





「ちょっと聞いてるー?」

「はい──」





眩しいです花禀様‥。





眩しくて直視出来ません‥。





「‥!?」





雪玉‥!?





「──何ボケッとしてんのよ」

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