《MUMEI》

「つ‥‥‥冷たッ‥」

「ふふっ、雪まみれ」

「ぇ‥‥‥」





何て楽しそうなんだろう‥。





「って‥」





投げ過ぎですって花禀様っ‥。





「ちょっ‥‥‥花禀様っ」





冷たいですってば‥!!





「ふふっ、あんたってノロマっていうか──」

「ぇ──」

「1個も外れないで全部当たるなんてそうそうないわよ? しかも避けようともしなかったし」

「だって花禀様が息つく暇もない位次々雪玉投げてこられるんですもん‥」





──そう。





花禀様は、かなり活発でいらっしゃる。





反対に僕は、運動神経なんかまるでなくて──‥。





でも、楽しいんだよな。





花禀様に振り回される事──。

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