《MUMEI》

さっきから‥心臓がドクンドクン物凄い。





──それだけじゃない。





手が‥‥‥。





「篠河っ、手伝ってったらッ」

「──!!」





そうだった‥すっかり忘れて‥。





「ほら、ちゃんと押してよっ」

「ハイッ‥」





──何とか、雪だるまが完成した。





「うーん‥何か殺風景ね‥」

「ぇ」





ビックリしていると、花禀様──ご自分のマフラーを雪だるまに‥。





「ちょ‥花禀様‥」

「まだ物足りないわ──。篠河」

「はいっ‥?」

「木炭、持って来て。後ニンジン。‥速攻で」

「畏まりましたっ‥」

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