《MUMEI》 「うむ‥‥‥」 確かにそうだ、とは思うが──果たして本当にばらして大丈夫なのだろうか。 (それに‥ばれたら蹴毬が出来なくなるかも知れんし‥) 「桜?」 「もし──草子を読めなくなったらどうする‥?」 「うん、僕もそれはちょっと心配なんだ──だけど──」 「だけど?」 「やっぱりね? 僕は僕のままがいいな、って」 「───────」 「桜はどう思う?」 「私‥?」 (私は‥‥‥) 同じだ。 この体でいれば、好きなように振る舞っても咎められる事はない。 ──だが。 これは、自分ではない。 前へ |次へ |
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