《MUMEI》
回想−高校生活
冴は、学校が終わるとすぐ塾に向かう。

私は教室に残り、他の友人とくだらない話をして、何となく時を過ごした。

勉強熱心だなと思うくらいで、特に冴の行動に興味を持つことはなかった。

放課後のこのパターンは3年間続いた。そして私は3年間、冴の放課後に興味を持つことはなかった。


冴は勉強ができるに違いない。なのに授業中は外を眺めて上の空に見える。

「何故宿題をやらないのですか。」
金切り声で先生が問いただすが
冴はこう言う。

「やりたくなかったから」

周りは、ひそひそと冴の悪口を言う。
私も、冴の態度はどうかと思う。そして一緒に悪口を言った。
言った、と思う。

「悪口じゃないんだけどさ」
「いいコなんだけどさ」

前置きは必ずして、私は放課後に言いたいことを言っていた。

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫