《MUMEI》 ──初めてだ。 花禀様が僕に──任せる≠ニ仰って下さったのは。 「──篠河君嬉しそうね──」 「はいっ」 何だか、ちょっとだけ認めて頂けたような気がするんです。 「あら、腰打ったの?」 「ぁ──‥脚立からおっこちて‥。でも大丈夫です、大した事ないので」 さて──そろそろお昼だ。 「──ぁ、モップを片付けなければッ‥」 出しっ放しにしていたんだった‥。 「あっ、篠河君」 「はい?」 「メール出来た?」 「ぁ‥いえ、まだ‥。でも──」 「?」 「花禀様から頂きました」 「本当っ? 良かったじゃない♪」 森下さん、嬉しそうだ──。 前へ |次へ |
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