《MUMEI》 そう、森下さんには答えたんだけど‥。 伝えられないまま、どんどん‥時間だけが過ぎていった。 ──もう、12月だ。 「──篠河っ、てっぺんの星曲がってる。ちゃんとまっすぐにしなさいよ」 「ハイッ‥済みませんっ‥」 僕は今、クリスマスツリーを飾り付けている真っ最中。 でも‥かなり苦戦している。 「まだ曲がってるッ。ていうかハシゴ傾いてるっ」 「‥!!」 ぁぁ‥危なかった‥。 ──10分頃、奥様が広間にお越しになった。 ──10分後、奥様が広間にお越しになった。 「ぁ‥花禀、そのジンジャークッキーは‥」 「味見よ、味見。お母様もどう?」 「でもそれ、ツリーの──」 「いいですよ、召し上がって下さい。またお作りしますから──」 前へ |次へ |
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