《MUMEI》
回想−出来事1
ある時冴から好きな人のことを聞いた。
同じ塾の1コ上の先輩らしい。何とか先輩と言っていたが忘れてしまった。
うちらは女子校なので、当然よその学校の先輩だった。
しかし冴はビックリするものを持っていた。
その何とか先輩の、図書カードだ。
学校内の図書室で利用するカードをどうやって手に入れたのか。
彼の直筆で書かれた名前−しかも名前のみ。借りた形跡はなく、どうやら彼は読書はしないらしい−ひたすら名前部分を愛おしそうに摩っていた。
前へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫