《MUMEI》

──夜11時。





「はぁ‥」





眠れない。





何だか落ち着かなくて廊下を歩いていたら‥花禀様のお部屋の前に来てしまった。





もう‥寝てらっしゃるかな。





「───────」





扉の取っ手に手をかける。





「‥‥‥花禀様──」




──寝てらっしゃる。




「ぁ‥‥‥」





天使だ──。





「ん〜‥」

「‥!?」





起き‥‥‥ていないよな‥?





「──バカ‥」

「‥ぇ」





‥バカ‥。





でも嫌じゃないな──。





花禀様が、天使の笑顔をしてらっしゃるから──。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫