《MUMEI》

この格好でも‥かなり人前には出にくいのにな‥。





花禀様の事だからたぶん‥何か凄い衣装をお作りになるに違いない‥。





≪ほら篠河っ、これ着て♪≫





抵抗は‥出来ないだろうな‥。





花禀様には‥逆らえない。





「──ねぇ、苺余ってない?」

「‥ぇ」





まだ‥召し上がるんですか‥?





「済みません、飾り付けで使い切ってしまい‥」

「1個も余ってないの?」

「はい‥」

「──‥もぉ‥」

「あの‥花禀様、先程の苺は──」

「食べたわよ? 1パック全部」

「‥それは‥凄いですね‥」

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