《MUMEI》

パーティー開始まで、20分。





招待した方々が、次々集まり始めた。





そして、その中には──





「神山っ♪」

「お久し振りです、お嬢様」





神山さんも‥。





「おお、神山君──」

「わざわざありがとう、来て下さって──」

「いえ、お招き頂いて光栄です」





王子スマイルを振りまいて、挨拶をする神山さん。





「──篠河君」

「ぇ‥、ぁ‥ようこそお越し下さいました‥」

「その格好は?」

「ぇ、これは──‥」

「私が作ったのよ、神山♪」

「それは凄いですね──」





と、にこやかに花禀様に言いながら‥チラッと僕を見て苦笑する。





「メイドでも通用しそうですね」

「‥なッ‥」





やっぱり笑われた‥。

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