《MUMEI》

 二人の女房が、庭の隅で話していた。




「入れ替わってらしたなんてね──」




「ええ‥。しかも‥理由が‥」




「──どうしたの?」




 話し掛けて来たのは、菫と葵。




 菊宮が、事の次第を伝えると。




「ぇ‥!?」




 二人共、目を円くした。




「まさか──‥」




「嘘ではないわ──。妖月さん達がよくいらっしゃるようになっていたのもその為──」




「‥‥‥‥‥‥‥」




「思い詰めてらしたのね、お二方‥」




 二人もまた、責任を感じていた。

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