《MUMEI》

暫く、僕はボーッとしながら花禀様と神山さんを見つめていた。





「───────」

「──篠河っ」

「ぇ」





花禀様‥。





「もう‥終わったんですか? 神山さんと──踊ってらしたんじゃ‥」

「もうとっくに終わったわよ」

「──そう‥でしたか‥」





知らない内に‥時間が経っていたんですね‥。





「あの、それで‥何故こちらに──」

「私と踊りなさい」

「‥‥‥ぇ」




今‥何と‥。





「ほら、早く来てよっ」

「‥ぇえっ‥!?」





引っ張られて‥広間のど真ん中に出た。

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