《MUMEI》

「ちょッ‥花禀様‥」





こんなど真ん中で‥!?





というか‥僕なんかと踊っては‥。





「ほらっ、ボケッとしないっ」

「ぅわッ‥」





ちょっ‥ちょっと待って下さい、僕‥ダンスなんて踊った事ないんですっ‥。





「ちゃんとステップ踏んでよっ」

「済みません‥でもどうすれば‥」

「そんなの自分で何とかしなさい」

「ぇ‥」





何とか、って‥。





本当に僕分からないんですって‥。





「あのっ、これって、ぅわっ‥何の──」

「ワルツに決まってるでしょ。ていうか何でいちいちずっこけそうになってんのよ」

「す‥済みませんっ」

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