《MUMEI》

パーティーは、終盤に差し掛かってきた。





始まったのは‥花禀様と神山さんの連弾。





それに合わせて、ご主人と奥様が踊り出す。





それにつられるようにして、次々にダンスが始まった。





「──楽しそうですね、皆様──」

「ふふっ──ほんと」

「花禀様──少しはお元気になられたんでしょうか‥」

「大丈夫みたいよ──」

「はい‥」





あんなに楽しそうに演奏してらっしゃるんだから。





「──ぁ、そうだ」

「はい‥?」

「渡せた? プレゼント──」

「ぁ‥‥‥まだなんです」





お渡し‥したいんですけどね‥。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫