《MUMEI》

 その後、桜は妖月と蹴毬を始め、紫苑は草子を読み始めた。




 ‥だが。




「あわわっ‥紫苑の君っ、危ないのだぁーっ」





 妖月が蹴った玉が、紫苑に向かって飛んで行く。




「‥!!」




 避けられない、と紫苑が思ったその時だった。




「‥?」




 ──風。




 いや──七尾だった。




「──‥妖月‥」

「ご‥ごめん‥なのだ」




 妖月が謝るが、狐叉は表情を変えない。




「狐叉、僕は大丈夫だから──」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫