《MUMEI》

「──ふぅっ、ぁーお喉渇いた」

「何かお作りしましょうか‥?」

「ココア飲みたい」

「畏まりました──」

「ホイップクリームのっけてよ?」

「はい」





ココアのカップを持ってテラスに戻ったのは、それから5分後の事。





「──お待たせしました──。ぁ‥熱いですからお気を付けて‥」

「平気よ」

「───────」

「何笑ってるの?」

「ぁ‥済みませんっ、つい‥」

「ふふっ──変なの」





花禀様が、また笑った。





「あんたも飲む?」

「ッ!?」

「冗談よ」

「──────‥」

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