《MUMEI》

『篠河がいなくたって困らないでしょ?』





困らない、よな‥確かに。





僕がいなくたって‥森下さんがいる。





僕なんかより‥有能な執事は沢山いる。





僕は‥‥‥元々ここにいるべきじゃないんだ。





「篠河君、買い出し行って来るけど何か‥‥‥篠河君?」

「森下さん‥」

「どうしたの‥?」

「僕‥‥‥」

「何か‥あったのね」

「っ、ぃぇ‥ただ‥‥‥」





当たり前の事なんです。





こうなる事は‥分かっていました‥‥。





今まで‥12年間もこちらにいさせて頂けたのは‥本当に‥‥‥奇跡なんです。





でも、もう‥‥‥僕は‥。

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