《MUMEI》 更に奥へ進んで行く俺達。 「あの・・・どこに向かってるんですか?」 「見てわからないのか?」 「そんな見当もつきませんよ! 何ですかこのどでかいお屋敷は!?」 「ははっ、わりぃわりぃ。」 グレイトはそう言って、俺の頭をクシャクシャと掻き回した。 「応接間だ。 あそこだと安心して話せるしな。」 ? 何を話すんだろう。 知らずにグレイドを見上げていた。 「そんな不安そうな顔すんなって。」 どうやら顔に出ていたらしい。 また頭を掻き回された。 「こ、子供扱いしないで下さい!」 「だって子供だろ?」 うっ・・・。 返す言葉がない。 「それよりお前、気をつけろよ。」 「へ?」 「足元に複数の・・・。」 その時俺は既に、グレイドの隣に居なかった。 前へ |次へ |
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