《MUMEI》

今、扉の向こうで彼女が裸になっている…。


磨り硝子でぼんやりとしか見えないけど、それでも僕が目につけていた大きなおっぱいが揺れているのが分かった。

あぁ…あのおっぱいにすり寄って甘えてみたい…。

さくらが僕の頭を殴らないで、撫でてくれるのはいつになるんだろう…。




(それにしても…)

二人で寝るスペースなんて無いような所に無理矢理二つ、このコンパクトベッドを置いている。

(さくらが出てくる前に片付けよう…)

そんなにゴミだらけ、というよりは本棚の本が整理されてなくて溢れてたり、書類をあちこちに置いてるから片づいてないような見た目になっているだけだった。


そして気になったのがさっきの”ニンジャドア”の中。

ファッション関係な事もあって服は多かったが、色々な服が無造作に放り投げてあった。

(はぁ…あんなに綺麗なのに…)

彼女にはダナキャランとかニナリッチが似合うような気がするんだよね。



それに、大きな胸を隠すような服が多いのも気になった。

(どうしてあんな素晴らしいものを出さないんだろう…こっちだったら丸出しだよ…)


そういえば…日本に着いてから、街は暑いのに露出の多い服を着ている女の人を見る事が無かったのを思い出した。

(あの写真にあったような分厚い”着物”ってやつを着る延長で、洋服も着ているのかな)

それとも、イスラムみたいな戒律でもあるのかな…。

どちらにしろ、アジアの女性ってこんなに暑いのに大変だな。




その服とかを片付けて、色々とストッキングとかも引き出しに入れようとしたらうっかり下着の引き出しを開けてしまった。

「おぉ///…ん?」

そこにあったのはパンティばっかりで、あの見事な胸を覆う筈のブラジャーが見あたらなかった。

(まさかι!)

付けてないのか!

…と思ってそっと扉を開けてさくらの脱いだ下着を見てみたらブラジャーは無造作に投げ出されてはいたけど、一応あったのでホッと胸をなで下ろした。

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