《MUMEI》

「‥‥‥んん‥」

「───────」

「‥‥‥篠河‥?」

「‥ありがとうございます‥」

「──いつまで同じ事言ってんのよ」

「‥?」





あれ‥。





「花禀様ッ‥!?」





近いですって‥!!





「‥よく座ったまま寝られたわね──」

「座ったまま‥?」





‥ぁ‥。





暖炉の前に座ったまま‥眠ってしまっていた‥みたいだ。





「いい飼い主がいて良かったでしょ? 迷い猫君」

「迷い猫‥君?」

「──あー、お腹ペコペコっ。紅茶入れてくれない? 後マフィン」

「ぇ‥もう朝食を‥?」

「朝ご飯の前の腹ごなしよ」

「はいっ‥畏まりました」

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