《MUMEI》
3.平穏な時間
3.平穏な時間

男「どうやら外も、だいぶ騒がしくなって来たようだな。もっと騒がしくしてやるよ!俺様の力を思い知らせてやる。
オマエ等!誰も動くんじゃねぇ〜ぞ。まぁ動いてもいいが…爆発して吹っ飛ぶだけだからな!アッハハハ。」

と言って男は近くに置いてあった書類をビリビリに破き外に撒いた。
書類は花吹雪のようにヒラヒラと舞って落ちて行く。
ヒラヒラと舞いながら花吹雪が接触すると爆発して落ちて行った!
爆竹が破裂するようにパンパン言いながら落ちて行った。
外に居る連中は蜘蛛の子を散らすように逃げて行く。
花吹雪は、あっちこっちで破裂して地面に落ちた。
地面に落ちてもパンパンと激しい音を起てながら破裂していた。
そして次に男は書類の束を無造作に外へ落とした。
書類の束は地面に落ちた瞬間!大きな爆音とともに爆発した!
近くにいた人が5、6人飛ばされ車も3台が吹っ飛んだ!
飛ばされた車3台はパトカーや消防車に激突して退廃した。
その様子はテレビの生放送でダイレクトに流れた。

リポーター「テ、テ、テロです!爆弾テロです!大変な事になりました!爆弾テロがビルに立て篭もっています!あのゲームソフトで有名な吉田製造会社のビルに爆弾テロが立て篭もってます!」

リポーターが興奮しながら息継ぎもしないで早口で放送した。

松刑事「響刑部、着いた早々、出鼻を挫かれましたね…」

響刑部「全くだ…とにかく怪我人を大至急、病院へ搬送させないと。
それと誰もビルには近付けないように指示してくれ。」

松刑事「はい。分かりました。」

響刑部「俺は吉田製造会社の関係者を捜して来る。しかし、この犯人はマジでヤバイぞ。」

そこにリポーターが駆け寄って来た。

リポーター「あの、犯人は?これはテロですか?犯人の目的は?人質は?」

響刑部「分からん!分からん!今、来たばかりで分からん!これからだ!とにかく、ここは危ないから少し離れてくれ。
それに犯人を煽るような報道はやめてくれ!」

そう言って響刑部は関係者を捜しに行った。
それでもリポーターは近くで過激な報道をしていた。
他の報道記者や雑誌記者やテレビリポーターはいない。
テレビ局のリポーターの彼女とハンディカメラで撮っている彼だけだった。
2人の独占だ!
リポーターの彼女は、いつも街中でインタビューするだけで名前も顔も全く知られてない。
ここぞ、とばかりに過激なリポートをしていた。
そのお陰で彼女の所属しているテレビ局だけが事件を生放送していたので視聴率が驚異的な記録を出していた!
その視聴率は今後、破られる事がない数字だろう。

リポーター「あっ!見て下さい。今、上から紙が落ちて来ました!犯人からの声明文でしょうか!?」

上から紙がヒラヒラと落ちて来た。
リポーターの彼女は、その紙を勢いよくキャッチした…
その瞬間!爆発した。
リポーターの彼女は吹っ飛んだ…
その様子は生放送で全て流れた。
リポーターの彼女はピクピクしていたが直ぐに動かなくなった…
テレビはザッーと映らなくなって直ぐにCMになった。

男「アッハハハ。愉快、愉快。ウルサイあのリポーターの女は全国に自分のブザマな姿を映し出しただろう!
でも、ここに居るのも飽きてきた。
ここに居る全員を吹っ飛ばして俺様は違う場所に行くとするぜ!」

男は伊井 香 に向かって紙屑を投げた!
伊井 香 は突然の事に立ちすくんでいる。
咄嗟に安野 丈 は伊井 香 を突き飛ばした!
その瞬間!爆発した!!
伊井 香 は直ぐに安野 丈 へと駆け寄った。

香「安野さん!しっかりして!」

丈「伊井さんは大丈夫?ケガはない?」

香「私は大丈夫!」

丈「うん。良かった。」

と言って安野 丈 は意識を失った!



つづく

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