《MUMEI》

──猛ダッシュ。





それで何とか‥呪いの館から抜け出した。





「はぁッ‥はぁ‥‥‥」





怖かった‥。





‥それに‥‥‥独りで遊園地巡りって寂しいな‥。





って僕は遊びに来たんじゃないんだ‥。





「‥っ!?」





‥ぶつかった‥?





「済みません‥よそ見をして‥いて‥‥‥」





‥キグルミッ!?





「ぁ‥あのっ、大丈夫ですか‥?」





訊いたら、キグルミが頷いて‥風船を差し出してきた。





「ぇ‥くれるんですか‥?」





キグルミが、もう1回頷いた。





「ありがとうございます。──ぁ」

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