《MUMEI》

 二人と一匹で、黒手毬を捜し始めたのだが。




「──‥いないな」




「うむ‥」




「──手分けして捜してみる?」




「手分け‥?」




「うん」




「だが──‥」




「よしっ、そうするのだっ」




「おい‥!?」




 あたふたする桜。




 紫苑と妖月は、それぞれ右と左に別れ駆け出した。




(‥やれやれ‥)




 長々と溜め息をつく。




「──さて‥」




 どちらへ行こうか。




(っ‥?)




 何かが、ぽてぽてと跳ねて行くのが見えた。

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