《MUMEI》

──‥見つからない。





‥ここ‥食料庫だもんな‥。





‥でも、もしかしたらあるかも知れない。





「‥ぅわッ‥!?」





って‥躓いただけか‥。





「──ちょっ‥何やって‥」

「済みません、足元がよく見えなくて‥」

「──‥私の心配する前に自分の心配しなさいよ‥」

「‥ぇ」

「いっつもあんたは‥そうやってバカやらかすんだから」





ちょっと怒り気味な‥でも優しい声だった。





「‥私も捜す」

「ぁ‥いえっ、花禀様は‥」

「お座り」

「‥!!」





しまった‥。

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