《MUMEI》

運転手は、暫く間を置いてから話し始めた。



運転手「いえ……亡くなったのは、ミーの兄でございます。」



J社長「御尊兄?……じゃあ、まだ若かろうに…」



運転手「はい……45歳でした…。」



J社長「45…?」



その年齢を耳にした途端、ジャムおじさんの脳裏に、ある奇妙な偶然が頭をもたげた。



運転手が語った兄の年齢は、今朝がた苫小牧で上がった遺体の主と一致していた。



J社長「…早すぎるな…………。


…まぁ……気を落とさぬようにな……。」



ジャムおじさんは、当たり障りのない慰めを呟いてみる…。

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