《MUMEI》

──15分経過。





「〜〜〜ッ‥見つかんない‥」

「──ぁ」

「‥?」

「ありました」

「!?」





花禀様の目が、思いっ切り円くなった。





「どこにあったのよ‥」

「ここの隙間に落ちてました──」

「‥まさかそれもあんたが落としたの‥?」

「たぶん‥」

「‥それすらあいまいなのね‥」





‥すっかり呆れられてしまった‥。





「で‥スタンドある?」

「ぁ‥はい、あります」

「じゃあ火点けて」

「はいっ」

「‥火傷とかしないでよ‥?」





心配そうに、花禀様がそう仰って下さった。

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