《MUMEI》 「……俺を忘れないな?」 疑わしげに聞いてくる。 「うん。」 「じゃあ、これ。」 七生は自分のアクセを俺に付け直した。 大きい手が器用に俺の首の後ろに回る。 「……なに?」 「いいから、行け。待っててやるから。」 七生が俺の背中を押した。 自転車に乗って駅まで必死で向かう。 七生が背中を押してくれたからか、幾分かは軽くなっている。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |