《MUMEI》 同じ頃、紫苑も目を覚ました。 「あれ‥‥‥」 声、周りの景色、全てが違う。 ‥いや、戻ったのだ。 元の姿に。 (桜は‥‥‥) 起き上がり、桜の元へと向かう。 「──桜、おはよう」 「おお‥起きたか」 「うん」 「体調‥大丈夫か」 「うん。桜が毎日薬飲んでてくれてたから──」 「ん‥、ぁぁ‥‥‥」 少し照れくさそうに言い、桜は俯いた。 前へ |次へ |
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