《MUMEI》

 同じ頃、紫苑も目を覚ました。




「あれ‥‥‥」




 声、周りの景色、全てが違う。




 ‥いや、戻ったのだ。




 元の姿に。




(桜は‥‥‥)




 起き上がり、桜の元へと向かう。




「──桜、おはよう」




「おお‥起きたか」




「うん」




「体調‥大丈夫か」




「うん。桜が毎日薬飲んでてくれてたから──」




「ん‥、ぁぁ‥‥‥」




 少し照れくさそうに言い、桜は俯いた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫