《MUMEI》 ‥やめる訳にはいかない。 ‥キャンドルは溶け切ってしまった。 ‥また気温が下がってきている。 ‥だから‥。 「──ちょっとッ、人の話聞きなさいよっ」 花禀様の‥怒り気味な声が聞こえる。 ‥何回も、何回も。 なのに、僕は返事もしないで‥ワインセラーを扉にぶつけ続けていた。 そうする内に、扉が‥少しへこんできた。 このまま上手くいけば、扉を壊してここから出られる。 ‥大丈夫。 きっと‥‥‥何とかなる。 ‥ううん。 ──してみせる。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |