《MUMEI》

「──っ‥──‥」

「‥だから言ったでしょ、無理だってば」

「‥‥‥じゃ‥ないです」

「‥ぇ‥?」

「無理じゃないです‥」

「その自信はどっからくる訳?」

「ぇ‥‥‥どこから‥?」





どこからだろう‥。





‥分からないけど‥‥‥とにかく‥ここから抜け出さないといけない。





「まだやるの‥?」

「扉が壊れるまでやります」

「‥弁償、してもらう事になるけど」

「‥分かってます」





お邸の1部を壊すんですから──‥。





‥それ相応の覚悟はしています。





「‥私ここで見てていい訳‥?」

「はい。ただ‥くれぐれも猫耳と尻尾マフラーは外さないで下さいね」

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