《MUMEI》
デアイ
今‥私の目の前には

妖精がいる。

本物の妖精。

でも‥

何で‥?

「羽音、ボクと暮らさない?」

「え‥?」

「ボクは何でも出来るんだ。魔法も使えたりするよ♪」

「ほんと‥?」

「ほんとほんと♪試してみる?」

「試す‥って?」

「例えば───そだ、あの花瓶を消すとか」

「え、ちょっと待って、───!」

花瓶は

ほんとに消えていた。

「凄い‥」

「ね?」

「ラロはマホウの国から来たの?」

「うん。ボクはその国の王子なんだ♪」

「お‥王子‥!?」

「うん、でも逃げ出して来ちゃった♪」

「逃げ出した‥?」

何でだろ‥。

「ねぇ、ラロは何で逃げ出したの‥?」

「知りたい?」

「うん」

「じゃあ教えてあげる♪」

そう言って

ラロは

私の肩に座った。

これが

私と

妖精王子とのデアイだった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫