《MUMEI》 イタズラ「羽〜音っ♪」 「!?──あれ、もう帰って来たの?」 「うん、何か危ないのが走ってたからビックリしちゃった‥」 「危ない‥?」 「ほら、見えるでしょ?」 ラロは 窓の外を指差した。 それで 分かった。 ラロが怖がったのって‥ 車だったんだ。 「ラロのいた国には車はなかったの?」 「うん、だってほら、みんな自分で浮くかホウキに乗るかって感じだから」 「そっか‥──あれ、ラロ?」 「ねぇねぇ、コレ何?」 「あ、それは‥、ちょっと待って‥!」 え‥!? 壁にかけてある絵が 紙から飛び出した‥! 「ねぇラロ‥今‥何したの‥?」 「えっとね〜、絵を紙から浮き上がらせたの♪」 「このままじゃまずいんだけど‥?」 「えっとね〜‥」 「また無理、なの‥?」 「えへ‥」 「‥‥‥‥はぁ‥」 えへ‥って‥ これ以上マホウでイタズラされたら‥ 部屋の中メチャメチャになっちゃうよ‥。 前へ |次へ |
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