《MUMEI》

元旦というだけあって境内はかなり混み合っている。





「──ゎ‥」

「ボケッとしてるとはぐれるわよ」

「ぇ‥‥‥」





ってもう半分はぐれてしまった‥!?





「花禀様っ、お待ち下さ‥‥‥」





‥背後に、気配。





「誰かと思えば──篠河君でしたか」

「‥出た‥」

「お久し振りです、お似合いですね──その衣装」

「‥‥‥‥‥‥‥」





全ッ然嬉しくないんですが‥‥‥。





「お嬢様方はどうされました?」

「‥ぁ"‥‥‥」





見失ってしまったぁぁッ‥。

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