《MUMEI》

「‥‥‥?」





お邸に戻ったら‥キッチンから、甘い匂いが漂ってきた。





「花禀様‥何を‥?」

「試作よ」

「チョコレートの‥ですか‥?」

「‥入って来ないでよ、味見なら後でさせてあげるから」

「ぃぇ、味見はともかく‥‥‥その‥‥‥」

「早く出てってよ」

「‥ハイ‥」





キッチンは立ち入り禁止か‥。





「───────」





ご主人様と神山さんのチョコレート‥だよな。





うん‥。





「‥ちょっと、いつまでそこにいるのよ」

「ぇ‥」

「他にやる事あるでしょ。ほら、早く行った行った」

「〜〜〜〜〜!?」

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