《MUMEI》

「‥さっさと受け取りなさい」

「‥‥‥ぁ‥‥‥ぁ‥‥‥」

「‥『ぁ』って何よ」

「‥‥‥ぁ‥‥‥りがとうございます」





ハート型の箱。





「───────」





大きい‥。





「‥開けるのは後にしなさいよね」

「──はいっ──ありがとうございますっ」

「バッ‥別にあんたの為に作った訳‥じゃ‥ないわよ‥」

「あ‥はは‥そうですよね、でも──嬉しいです。帰ったら早速頂きます」

「‥ちゃんと全部食べなさいよね」





そう仰った花禀様の頬が、ほんの少し染まった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫