《MUMEI》

そう言いながらも、その眼から充足感や満足感といった感情を読み取ることはできない…。



何故かそれは、負け惜しみに似た言動にも思えた。




運転手「寂しくは無かったのですか…?」



カツ丼マンは、不仕付けと知りつつ、率直に感じた疑問を投げかけてみる。



J社長「なぁに……妻子はおらんでも、儂には息子のような男達がついていてくれたからのぅ…。」



運転手「それは……アンパンマン様たちのことですね…?」



J社長「そうだ…。」



運転手「………。」



J社長「儂は裸一貫……町のパン屋さんから始めて、一代で会社をここまで大きくした…。」



運転手「存じあげております…。」

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