《MUMEI》
キズナ
「ね、羽音」

「ん?」

「絆って信じる?」

「キズナ‥?」

私がキョトンとすると

ラロは深く頷いた。

「ボク達はきっと──過去と未来で繋がってるんじゃないかな」

「それが──キズナ?」

「うん♪ボクはそう思ってる」

「────」

キズナ‥

そっか‥。

私は

ハノンと繋がってるんだ‥。

だから

ラロは私の所に来たんだね‥。

ん‥?

って事は‥

紫苑も私といたんだよね‥?

紫苑は‥

シオンだった頃の事

覚えてるのかな‥。

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