《MUMEI》

手を‥取られて歩き出す。





「‥‥‥‥‥‥‥」





逆‥じゃないか‥?





花禀様にエスコートされている‥。





「‥ちゃんと歩いて」





──囁き声。





僕は‥やっとの事で頷いて‥何とかちゃんと歩こうとした。





でも‥意識すればするほどぎこちなくなって、ロボットみたいになってしまう。





そうこうしている内に‥‥‥行き止まり(祭壇の前)。





「──いつまで固まってんのよ。‥ほら、手貸して」

「‥!?」





ぃゃ、ですから逆‥。





「‥はい、あんたもこれ私にはめて」

「‥ハイ‥」

「違うッ、左手の薬指」

「済みませんっ‥」





震える手で‥何とか指輪をはめて差し上げる事が出来た。

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