《MUMEI》 カケラ「羽音〜」 「‥ん?」 「これ、なあに?」 「あ、それはね‥」 私は ラロが持ち上げようとしていた小箱を下ろした。 「ね、開けてもいい?」 「うん」 私が頷くと ラロは蓋を取った。 「わぁ、綺麗!」 「この小箱にはね、カケラをいれてたの」 「これ‥何の欠片?」 「ステンドグラス。落ちてたから、小さい頃に拾ってしまっておいたの」 「へぇ〜♪」 ラロは 珍しそうに言って カケラを持ち上げると 窓から差し込む夕日に透かした。 前へ |次へ |
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