《MUMEI》

初めて、美味しい≠ニ仰って下さった。





「──よく覚えてたわね」

「?」

「あの時の約束」

「ぁ‥はい」

「──ありがと」

「ぃぇ‥‥‥」

「何照れてるのよ」

「‥!?」

「ぁ、そうだ──また色々着せてあげるから」

「‥ぇ"」





どうやら、僕の愛玩としての日々は──これからが本番のようです。





──執事とお嬢様。





──飼育係と愛玩。





ちょっと、変わっているかも知れない。





でも──花禀様の笑顔を見つめながら、思う。





僕達は、特別な関係なんだ、と。





──そうですよね、花禀様?





「‥何でいちいち見るのよ‥」

「はい‥?」

「〜〜〜〜〜ッ‥」

「ちょッ‥花禀様何を‥‥‥!?」





たまに(?)こんな事もありますが──僕達は楽しくやっています。





「ふふっ──楽しみにしてなさい?」

「‥ぇ」

「後でたっぷり遊んであげるから」

「ハイッ‥」





──僕は、貴女だけの愛玩執事。





どうぞ、お気に召すまま──。

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