《MUMEI》
ウソツキ
「‥‥‥ラロ‥」

「ん〜?」

「‥‥‥‥‥ごめんね‥」

「そんな事言ってる場合じゃないよ、──あっ、まだ起きちゃダメだってば」

「‥‥ヤクソクは守らなきゃ」

「風邪ひいてるのに外なんか行ったらもっと悪くなっちゃうよ?」

「私‥ウソツキだよね」

「?」

「ヤクソク守れないのは‥」

「違うよ、羽音は嘘つきなんかじゃない」

「ラロ‥あんなに楽しみにしてたのに‥」

「羽音が元気になってくれるまでボク待つからさ、だから、ね?」

「‥‥ありがと‥」

それから

私は

暫く眠った。

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