《MUMEI》

目隠しされて気付いたけど、なんとなく良い雰囲気の香りが辺りに漂っていた。

さすが外国だな…何でもかんでもお洒落ってカンジだ。


「んくっ///…コレは…?」
「キミのオレンジジュースだよ」
「あっ、克哉さんのお酒じゃないですか?」
「ふふっ…やっぱり分かったか」

僕の口にわざとっぽくお酒を近づけてきた。

僕がアルコールに弱いの分かってるくせに…匂いで分かるんだから。

でも、克哉さんの小さく笑う声を聞けて、僕は内心ホッとしていた。



「あの…どのくらいの人が見てるんですか…」

服を全部脱がされ、克哉さんにローションで身体を撫でられたりしていると、周りに人の息づかいや会話が気になって…恥ずかしくて体中が熱くなってくる。

「さぁ、どれぐらいかな…」

意地悪な克哉さんは、いつもより焦らすように僕の後ろを撫でながらゆっくりと指を挿れてきた。

「ぅ…あ///…」
「もうちょっと…足を開け…」
「んくっ///……ぁ…ぅん///」

克哉さんに言われた通り、恥ずかしさで閉じていた膝を開いていくと同時に、指が奥まで入っていく感覚がした。

「あッ…くぅ///」

目隠しをされているので、今、克哉さんがどんな格好でどんな体勢で居るのかも分からないけど、この僕の後ろに何度も出入りしている指は克哉さんで、僕の足首を掴んでいるのも…克哉さんだと思う。

「んんッ///」

その僕の後ろを弄んでいた指が抜かれると、克哉さんが僕の背中側へ廻ってきた。

逞しくて滑らかな克哉さんの胸板が僕の背中に触れる。

(克哉さんも脱いでるんだ…いつの間に…)

「ん///背中に居るの…克哉さん…ですよね…」
「あぁ…そうだが」

何か気になったけど、克哉さんは僕の身体を軽々と持ち上げると自分の膝に座らせてきた。

「ぁ…克哉さん///」

これから始まる事を考えるだけで、身体が熱くなって心臓がドキドキしてくる。

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