《MUMEI》

お転婆だった私は‥男子をよく泣かしてた。





それで、何ていうか──ある意味嫌われ者だったんだ。





で‥‥‥何か陰口たたかれてた時だった。





イズミ‥私に近付いて来たんだ。





『‥‥‥ぁ‥ねぇ』

『‥?』

『これ‥‥‥』

『? ぇ‥ちょっ‥。‥なにあいつ──』





そのメモには、





【きにしないで】





そう書いてあった。





その文字見た時、めちゃめちゃ嬉しかった。





今でも持ってるんだ、あの時のメモ。





こいつは知らないけどね──。

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