《MUMEI》 じわっ‥と涙目になった私。 そんな私を見て‥‥‥イズミが困った顔になる。 ‥荒んだ目が‥ちょっとずつ‥昔のイズミの優しい目に戻ってく。 「‥‥‥何で泣くんだよ‥」 「だってさ‥‥‥今のイズミはイズミじゃないもん‥」 「は‥‥‥?」 「イズミは‥‥‥」 そこでセリフが止まったのは‥‥‥いきなり扉が開いたから。 「──よォ、やってんなぁ」 「‥お前まだ懲りねーか」 「イズミ待って!!」 「指図すんなッ」 「‥!!」 目が‥‥‥本気だ‥。 「‥さっき言った事‥もう忘れたんじゃねーだろーな」 「‥ぇ‥‥‥イズッ‥」 前へ |次へ |
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