《MUMEI》

「‥だから何‥?」

「嫌ってるヤツ庇う事あるか?」

「関係ないでしょっ」





思わず‥大声を張り上げてた。





だってこいつ‥‥‥ムカつく‥。





‥ギュッ‥と拳を握り締めて顔を上げたら‥ミナトが扉に向かって何もなかったみたいに歩いて行くとこだった。





「どこ行くのちょっと!?」

「戻るに決まってんだろ? 気分転換も済んだしなぁ」

「は‥!?」





頭の中で‥ブチッて音がした。





こいつ‥‥‥サイテー。





「イズミは‥‥‥あんたの憂さ晴らしの道具じゃないッ」





‥こいつ‥ずっとさっきみたいな事やってきたんだろな。





‥マジでサイテーな奴‥。

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