《MUMEI》
やっぱり寂しくて。
「・・・・・っふ、うぇ・・・・・っ・・・・・」


私は部屋で泣いた。

もちろん、お母さんが仕事に出かけたのをたしかめてから。


お母さんはコンビニで夜の仕事をしている。

仕事といっても、バイトだけど。

おとうさんはいつも帰りは朝方だし。

今は家に誰もいない。

そう意識したとたん、泣いちゃダメ。

心配かけちゃダメ。

そんな意識の糸がプツリと切れて・・・・・

今に至る。


「フフッ・・・・・」


コンナ風に考えられるようになってきたってことは、少しは落ち着いたかな。

さっきまでひたすらに寂しいって思ってたし。

うん、涙ももう止まった。

泣いてたって始まらないしね!

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