《MUMEI》

「これはペガサスの卵、人が触ると消えてしまう」


「え?どうして消えてしまうんですか?」


「ペガサスは清き生き物、穢れのある人間はペガサスの卵に触ると消えてしまう。

でも魔王陛下は卵に触っても消えなかった。それは初代魔王陛下も同じ」


雹里は
初代魔王陛下の顔を
思い出した

白銀色の髪をした
男性


「初代魔王陛下さんもペガサスの卵に触っても消えなかったんですか」


雹里はペガサスの卵を割れないよう優しく持ち、大事に抱えた。

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