《MUMEI》

ハイテンションな兄ちゃんの話に付き合わされてるイズミが、何かちょっとだけ可哀相な気がした。





「っと‥‥‥ごっそーさんでした」





ケーキは食べさせられたけど──晩ご飯だけは、何とか断ったみたい。





「──イズミ」

「‥何だよ」

「あんまりさ、無理‥しないでよね」

「‥は? 何言ってんだか」

「心配なんだよっ‥!」

「‥生意気言いやがる」

「どっちがっ‥」





ぁ〜‥また喧嘩腰になってきた‥。





「‥とにかく俺は帰る。これ以上お前の兄貴に振り回されてたまるか」

「イズミッ‥」





引き止めるみたいに‥私はそいつの腕を掴んでた。

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