《MUMEI》

「そうか」


テオルスは卵に手を伸ばしたが、すぐに引いた。


「触りたいんですか?」


「俺が触ったら、卵は消えその命は死んでしまう」


「孵っても触ることは出来ないんですか?」


「いいや孵れば触ることは出来る」


「そうですか、じゃあ孵ったら一番に見せに行きますね」


雹里は優しく笑った、テオルスはその笑顔に見とれた。

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